2010年9月28日火曜日

材料の取り扱い①

今週からは、実習です。
第一回目は、セメントの種類、性状、錬和法を聞きながら、実際に練習を行ないました。

仮着材、合着材及び接着材

仮着材・・・仮着用のセメント
・ジーシー フリージノール テンポラリーパック(化学反応で硬化)
錬和時間→20~30秒
硬化時間→4分
・ハイボンド テンポラリーセメント ソフト(仮着維持期間・・・約一週間)
錬和時間→45秒以内
硬化時間→5~8分
・松風ハイボンドテンポラリーセメント(仮着維持期間・・・約三週間~一カ月)
錬和時間→30~45秒
硬化時間→4~8分
注意点
仮着や仮封に使用する場合は、歯面を乾燥させずに濡れた状態で行うこと。

合着材・・・装着するときに使用
・ジーシー フジⅠ(グラスアイオノマーセメント)
錬和時間→20秒
硬化時間→4分30秒
・ジーシー フジリュート(レジン添加型グラスアイオノマーセメント)
錬和時間→15~20秒
硬化時間→2分40秒
レジン添加型は、従来の唾液に溶けやすい性質を改良したもので、フッ素が入っており神経に優しいセメントである。
・ビトレマー ルーティングセメント(余剰セメントの除去が容易)
錬和時間→2分30秒
硬化時間→3分
注意点
歯面が湿潤状態で使用すること。
・ハイボンド カルボセメント
錬和時間→60秒以内
硬化時間→4分
成分にHY材が入っているため、隙間が少なくなり、神経にも優しい。

接着剤・・・合着材より強力に装着される
・パナビア
デュアルキュアレジン系セメント(酸素を遮断及び、光を当てることで硬化させる)
・スーパーボンド
歯科用接着材料(歯質、歯科用金属、陶材及びレジンを強力に接着させる)

2010年9月26日日曜日

歯科臨床概論ー補綴的処置

歯科補綴学
 人工物により欠損部を整復改善することである。
意義
 歯学を独立、特徴づける重要な学科である。

一部歯管補綴→インレー、アンレー
全部歯管補綴→クラウン
架工義歯→ブリッチ
有床義歯→①局部床義歯(パーシャルデンチャー)
       ②総義歯(フルデンチャー)
       ③インプラント補綴、歯牙移植

初診時の診査
⑴ 一般的診査
年齢、口腔衛生状態、習癖、性格、顔貌、予算
⑵ 口腔内一般的診
歯槽堤の形態、小帯異常の有無、唾液の性状、舌の状態、筋の緊張度
⑶ 残在歯の状態
欠損歯数および部位、残在歯の状態
⑷ 歯周組織の診査
歯周病の進行度、歯周粘膜の色調、根尖病巣の有無、骨植の程度
⑸ 咬合の診査
咬合力負担能力、顎運動異常の有無、顎関節部異常の有無、歯ぎしりなど悪習癖

口腔内checkpoint
⒈ 歯牙の観察
う蝕、充填物冠の脱落、残根歯の有無、痛む、しみる
⒉ 歯周の観察
歯肉、動揺、歯石・歯垢、食物残渣
⒊ 口腔粘膜、舌の観察
発疹・潰瘍、食物残渣、舌苔、舌先の位置
⒋ 義歯の観察
使用状況、清掃状態、適合状況、破損(床、鈎)、鈎歯の喪失、痛み
⒌ その他
唾液の量・性状、口唇のかたち、口角炎、口臭、摂食・嚥下機能

義歯の取り扱い
・落としてはいけない! →破折、変形してしまいます。取り扱いは丁寧に。
・熱湯消毒してはいけない! →プラスチックが変形します。
・自分で削ってはいけない! →義歯の調整は歯科医院へ。
・歯磨き粉で磨いてはいけない! →プラスチックに傷がつきます。
・ティッシュペーパーにくるんでおかない! →ゴミと間違えて捨ててしまったり、紛失してしまいます。

摂食・嚥下リハビリテーション
口腔ケアの重要性→高齢者は唾液の量が減っていく・・・誤嚥で入る細菌類の量を減らし、危険度の高い細菌類を排除しておく。
誤嚥→誤嚥性肺炎の危険性
①認知期
②準備
③口腔
④咽頭
⑤食道

2010年9月23日木曜日

消毒法、薬物の取り扱い

器具・器械の滅菌・消毒・洗浄の基本

汚染された器具・器械は患者、歯科医療従事者への感染リスクに応じた汚染除去の方法を選択することが必要。

一次処理・・・健常者が直接手などで触れても感染を起こさないレベルまで汚染を除去、または封入して処理すること。
水による洗浄及び乾燥、あるいは袋・BOX等に封入する。
最終処理・・・使用目的にあった消毒レベル(滅菌・消毒・洗浄)まで処理すること。
【高リスク】
皮膚または粘膜を通過して、直接骨に接触するまたは組織に刺入される器具
観血的治療、観血的治療に準ずる治療に使用する器具
→手術用器具、注射針、根管治療用具(リーマー等)、血液、血液の混入した唾液に直接接する手用器具類(スケーラー、プローブ等)・・・滅菌
【中間リスク】
傷のない正常な粘膜に接するが骨に接触しない、または組織に刺入しない器具
血液、血液の混入した唾液によって汚染された、非観血的治療に使用する器具
→スリーウェイシリンジ、デンタルミラー、充填器等・・・消毒
【低リスク】
正常な皮膚のみに接する器具及び環境表面
→トイレ、洗面台、リネン、スピットン等・・・洗浄

薬品の臨床での取り扱い
・歯科用薬ビンに小出しにして使用する
・毎朝点検し、不足しているものは補充または新しい物と交換する
・薬ビンは口までいっぱいに入れない
・補充する際にはこぼさぬよう慎重に行い、一度入れた液は元に戻さないようにする
・薬ビンは常に清潔にするよう心がける
・薬ビンの並んでいる位置は変えないようにする

薬品の管理
・ヨード等光線を避ける必要のある物は着色ビンに保管する
・オキシドール等の薬品は冷蔵庫等の冷暗場所に保管する
・揮発性の薬品(エタノール、クロロホルム)は完全に密閉する
・爆発性があるため火気には十分注意をする

2010年9月17日金曜日

消毒法、薬物の取り扱い

消毒の定義

微生物(細菌、真菌、原虫、スピロヘーター、ビールス、リケッチャ)を殺す働きを殺菌作用といい、その殺す強さの程度によって消毒と、滅菌に区別される。
消毒・・・微生物の中で病原性のある病原体を殺すか、その病原体を弱めるかして感染力をなくすこと
滅菌・・・すべての微生物及び芽胞を殺滅して完全に無菌状態にすること
洗浄・・・流水と洗浄剤を用いて汚染を先に落とすこと

消毒の必要性
動物が生息し得る所、動物の体表、体内を問わず、至る所に病原体はいると考えるべきである
→口は病の入口
消化器伝染病・・・赤痢、腸チフス、流行性肝炎等
咽頭や上気道粘膜から感染する諸々の伝染病・・・ジフテリア、麻疹、風疹、ポリオ等

ユニバーサルプレコーション(標準予防策)
患者の保有しているかもしれない病原体は未固定として、全ての湿性の血液、体液、排泄物は感染の可能性があるものとして取り扱うという考え方(標準予防策)

歯科の滅菌、消毒、洗浄の考え方
滅菌消毒の必要なもの、滅菌消毒の必要のないもの(洗浄及び乾燥でよいもの)が混在している
歯科領域の場合手指、器具から患者に直接感染する可能性があるため、できるだけ無菌的な治療を行う必要がある

①器械的方法・・・洗浄やブラシによる洗浄
②物理的方法
 ・煮沸消毒・・・熱湯100℃で15~20分間
 ・火焔滅菌・・・20秒以上熱する
 ・乾熱滅菌・・・160℃で60~90分間
 ・高圧蒸気滅菌法(オートクレーブ)・・・121℃以上金属15分/ガーゼ25分
 ・ガス滅菌・・・60℃で8時間
③化学的方法・・・薬液の化学反応による消毒

消毒剤の三要素
・濃度(決められた正しい濃度で使用する)
・時間(微生物に対して十分な浸漬時間をとる)
・温度(一般に高い方が効果的で20℃以上が望ましい)

汚染を最小限にするための注意点
⒈口腔内の感染を少なくするため、洗口を原則
⒉タービン、超音波スケーラーのエアゾルが最小になるようバキューム操作に努める
⒊3ウェイシリンジ操作時の飛沫(目、顔、髪)が最小になるようバキューム操作に努める
⒋器具、器材の補充(カートリッジ等)は手指汚染のない術者かアシスタントが行う
⒌汚染されたグローブや器具類の触れる部位を把握して限定する
⒍血液、体液が触れる恐れがある場合、グローブを着用
※付着時、状況によって即座に洗浄、消毒などの適切な処置を行う
⒎グローブ破損時、再度手洗いから始める
⒏サックバック対策として患者終了時に10秒間の空回しを行う
⒐写真撮影、ノート記入は手指汚染のない術者やアシスタントが行う

薬品の取り扱い上の一般的心得
・歯科医師の指示に従うこと
・薬物の名前を覚えること(薬局名と売薬名を区別して覚える)
・薬物の使用目的、使用方法、副作用などを知っておくこと
・毒薬、劇薬か普通薬か区別して取り扱うこと

薬事法によるラベル表示
  毒薬→黒字に白枠白字
  劇薬→白地に赤枠赤字
  普通薬→白地に黒枠黒字

長くなったので続きは明日以降に、更新します。

2010年9月15日水曜日

歯科Ⅹ線の知識と臨床介助

X線装置の保管上の注意
⑴常に電源スイッチは切る。
⑵頭部照射口は下に向けて保存する。

患者の取扱い上の注意
⑴防護エプロンは必ず使用する。
⑵むやみに大きく開口させないこと。(特に下顎)
⑶嘔吐反射の強い患者には表面麻酔を行う。
⑷義歯は必ずはずしてもらう。
⑸メガネ、イヤリングははずしてもらう。

⒈口内(撮影)法
 ①標準(的)撮影法
二等分(面)法・・・歯軸とフィルムの角度を二等分に当てる→実際には歯管が短めで歯根が長めに写る
平行(投影)法・・・歯根の中心に対して垂直に当てる→実像に近い形で写る
 ②咬翼法
 ③咬合法
⒉口外(撮影)法
 歯科パノラマ撮影法
特徴 ・歯及び顎骨のX線像を一枚のフィルムで総合的に見ることができる
    ・断層撮影法
    ・被曝量を軽減させる
    ・ややピントが甘い
    ・前歯部を鮮明に写すのは困難
    ・拡大率1.2~1.4倍

正放射投影法→歯に対してまっすぐ撮る
偏心投影法→ずらして、ナナメから撮る

被曝について(アナログ撮影の場合)
 一回の検査で被曝する実効線量当量
・一年間の自然放射線・・・2.4ミリシーベルト
・腰椎撮影・・・・・・・・・・0.78ミリシーベルト
・胃の透視・・・・・・・・・・4.15ミリシーベルト
・胸部間接撮影・・・・・・0.29ミリシーベルト
・頭部CT・・・・・・・・・・・1.09ミリシーベルト
・デンタル・・・・・・・・・・0.0163~0.0391ミリシーベルト
・パノラマ・・・・・・・・・・0.0399~0.0426ミリシーベルト

2010年9月13日月曜日

歯科臨床概論ー救急処置

緊急時の対応→予防が大切!
そのためには・・・

①全身状態の評価をしましょう。
 問診 ・既往歴
     ・アレルギーの有無
     ・服用中の薬剤の有無
     ・歯科局部麻酔のエピソードなど
 身体評価 ・現在の全身状態の把握
        ・バイタルサインのチェック

②ハイリスク患者への対応を考えましょう。
 高血圧、心疾患、脳血管障害、腎、肝疾患、アレルギーなどがある場合
→主治医との連携による病状の把握を行い、歯科処置に関してはモニタリングを行う

③不安感、恐怖心、緊張感などの精神的ストレスを緩和しましょう。
 ・急な痛みを与えない
 ・タービンの音や振動に配慮
 ・薬品の匂い、味に配慮
 ・長時間、開口させない
 ・注水切削や印象時の息こらえに注意
※疼痛、苦痛などの緊張状態を持続させない

気分が悪い→まずはバイタルサインのチェック

バイタルサインとは?
人間が生きている状態を示す兆候、あるいは所見
①意識
 清明→傾眠→昏迷→半昏睡→昏睡
②脈拍
 心臓の心拍毎に血液の流束となり、大動脈内に送り出されるときに生じる波動
 正常値 毎分50-60
③血圧
 心臓(左室)から押し出された血液が血管壁に及ぼす圧力で測定する
④呼吸
 正常呼吸数 15~20回/分
 一回換気量 400~500ml

緊急時、ただちに準備、用意するもの!
・生体情報モニター
・酸素吸入器
・救急薬品セット
・点滴セット
・時間、経過、処置の記録
・救急依頼の準備体制
・他の患者さん、付き添いへの対応

⒈意識の確認、応援の依頼
⒉気道確保(頭部後屈あご先挙上法)
⒊呼吸の確認
⒋人工呼吸
⒌循環のサインの確認
⒍心臓マッサージ(胸骨圧迫心臓マッサージ)
⒎AED(自動対外式除細動器)


偶発事故が起きたら・・・
・チームで役割の分担
・慌てず、冷静に
・記録をつける(バイタル、時間など)
・他の患者への配慮
・必要なら迅速に応援を要請する

2010年9月12日日曜日

歯科臨床概論ー保存的処置

う蝕の発生機序
細菌の一種ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)等が砂糖(蔗糖)を分解し、デキストラン(Dextran)という粘着力の強い物質を作りだす。
このデキストランがミュータンスと一緒に歯の表面に付着します。
これをデンタルプラーク(Dental piaque)と呼び、こうして付着したミュータンスが食餌中の砂糖をプラークのなかで分解して酸を産生し、その酸が歯のエナメル質を溶かす、これがう蝕のはじまりです。

う蝕の病因(一般論)
①微生物要因(病因)
②微生物のための基質要因(主として糖質)
③時間的要因
④宿主要因(歯牙)
・・・4大要因それぞれの相互作用によってう蝕が発病するといわれています。

C₀・・・要観察歯
    →う蝕性の変化があると思われるが、実質欠損は存在せず軟化は認められないが、探針がひっかかったり、表面が遡造になった斑点などを認める場合
C₁・・・エナメル質う蝕
C₂・・・象牙質う蝕
    →光重合レジン充填(コンポジットレジン充填含)、インレー修復で処置
C₃・・・歯髄に達したう蝕
C₄・・・残根状態
    →麻酔抜髄処置、感染根管処置、抜歯処置

2010年9月11日土曜日

歯科臨床概論ー外科的処置

B.口腔領域の主な疾患
⑦口腔領域の炎症
 智歯周囲炎、歯肉膿瘍、根尖病巣、骨髄炎、骨膜炎、上顎洞炎、口底炎
⑧顎関節症の疾患
 顎関節症、脱臼
⑨奇形、変形
 唇顎口蓋裂、顎変形症
 小帯異常:上、下唇小帯異常(過短症)、舌小帯異常
 歯の異常:過剰歯、埋伏歯、癒合、癒着歯、巨大、矮小歯
⑩嚢胞性疾患
 歯根嚢胞、正中上顎嚢胞、切歯管嚢胞、術後性上顎嚢胞、ガマ腫
⑪腫瘍
 歯原性、非歯原性
 良性・悪性
 前癌病変:白板症、紅板症、エナメル上皮腫、エプーリス
⑫唾液腺の疾患
 唾液腺炎、唾石症、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
 腫瘍:多形成腺腫、癌
 口腔内乾燥症:シェーグレン症候群
⑬神経性疾患
 三叉神経痛、顔面神経痛
⑭血液疾患と出血性素因
 貧血(再生不良性貧血、鉄欠乏性貧血、悪性貧血)、白血病、血友病、血小板減少性紫斑病

C.日常的な小手術
①抜歯術
 分類
a.普通抜歯
b.難抜歯:根分割、骨開削
c.埋伏抜歯:完全・不完全埋伏、水平埋伏

 器材の準備
a.普通抜歯の準備
 基本セット(ミラー、ピンセット、探針)、注射器、注射針、抜歯用鉗子、鋭匙、局所麻酔薬
b.難抜歯の準備
 上記に加えて替刃メス、外科用ピンセット(有鈎、無鈎)、骨膜起子、粘膜剥離子、リトラクター、骨ノミ、マレット、エンジンバー、骨ヤスリ、破骨鉗子、歯肉バサミ、生食水、シリンジ、持針器、縫合糸

 麻酔
全身的な麻酔法
①吸入麻酔
②静脈麻酔、鎮静法
③笑気麻酔、鎮静法
局部麻酔
①表面麻酔
②浸潤麻酔
③伝達麻酔
※針刺し事故の防止:ワンハンドスクープテクニック

 抜歯時の偶発症
a.隣在歯の脱臼
b.軟組織の損傷
c.上顎洞への穿孔及び歯根迷入
d.気管内吸引、食道内誤嚥
e.歯槽骨の骨折、亀裂発生(骨膜が付着していれば保存可能)
f.後継歯の損傷(乳歯抜歯で永久歯胚の誤抜の場合は再植する)
g.下歯槽神経の損傷

 抜歯後の偶発症
a.止血困難、止血後の再出血
 ・全身的因子:出血性素因
 ・局所的因子:麻酔液の過剰投与による反射性血管拡張、血管損傷、病巣部の不良肉芽、患者自身の不適切な管理状態(強い刺激、頻繁の洗口、飲酒)
b.術後感染
c.ドライソケット:下顎智歯に多い、骨が緻密で硬い部位に好発する、抜歯前の炎症期間が長い場合に多い
d.骨粗しょう症治療薬による顎骨壊死(BRONJ)

②歯槽骨整形、骨瘤除去手術
 適応症
a.有床義歯の印象前の前処置として鋭端部や骨瘤の除去
b.連続した多数歯の抜歯の場合、各歯根間の骨中隔部が鋭端になりやすい
c.長期間に及んだ孤立歯の抜歯の場合、周囲よりも挺出していた場合に骨が鋭端になりやすい

 手術の流れ
消毒→局所麻酔→粘膜切開→粘膜骨膜弁の形成→鋭端部の骨削除→洗浄→縫合

③歯科インプラント手術
この10年ほどの間に歯科インプラントは材料、術式、システムの改良が進み、臨床成績は格段に向上した。
いまでは欠損補綴の1つとして欠かせない手段となっている。

 適応症
以前までは、有床義歯の適応が困難な症例に対して、あるいはブリッチでは設計に無理がある場合などに対して、相対的な適応症として考えられていた。
今ではむしろ第一選択として考えられるケースもあるが、費用の面で選択されない場合が多い。その意味では絶対的禁忌症は少なくなってきている。

④歯根端切除術、根尖ソウハ術、歯根嚢胞摘出術
多くの場合は慢性根尖性歯周炎によるもので、患歯の根尖部を粘膜の切開剥離により明示し、病巣部を摘出ソウハする。

歯牙の再植術、移植術
打撲などにより歯牙が脱落した場合や、根尖病巣の難治症例で抜歯を行った場合で、もとの部位に整復固定することにより機能を回復できる場合がある。
またやむを得ず抜歯をした場合でも、他の部位から健全歯を抜去して充当する場合もある。

⑥歯周外科手術
a.歯周ポケットソウハ術
b.歯肉切除術、歯肉整形術
c.歯肉剥離ソウハ術
d.歯肉歯槽粘膜形成術
・・・小帯切除術、口腔前庭拡張術、有茎歯肉弁側方移動術、遊離歯肉移植術、結合組織移植術

2010年9月9日木曜日

歯科臨床概論ー外科的処置

A.外科処置の基本準備
①滅菌、消毒
器具類、術者及び術野の消毒

滅菌と消毒の違い
消毒は病原性のある微生物を殺菌する、滅菌は病原性に関わらず全ての微生物を死滅させる。

器具器材: 高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)121℃20分と薬液消毒(グルタラールアルデビド、次亜塩素酸ナトリウム、ポピヨンヨード、エタノール、グルコン酸クロルヘキシジン)
術者:   昔はフルブリンガー法だったが今は簡単法
口腔内:  ネオステリングリーン含そう

スタンダードプリコーション・・・すべての血液、唾液、粘膜などは何らかの感染性を有しているという概念を前提にした対策のこと。
どの患者さんに対しても、またどのような処置に対しても実施する基本的な感染対策のこと。
標準予防対策は血液や唾液にふれる場合やふれる可能性のある場合に実施する。

②患者の状態把握
a. 身体状況、精神状態の観察
b. 当日の体調、寝不足、生理
c. 妊娠中は?
d. 有病者の場合は?(心臓疾患、高血圧、出血性素因、肝、腎、糖尿病等)
e. バイタルサイン・・・脈拍、呼吸、体温、血圧、意識、瞳孔反射など
※ショック状態(疼痛性ショック、神経性ショック)
※チアノーゼ

③外科処置の介助、準備
a. 器具の使用法や目的の理解
  血圧計、パルスオキシメーター(心肺機能が常時正常であるかを知る事ができる)、総合モニター、AED→救急処置、電気メス、レーザー(炭酸ガス、半導体、Ndヤグ、Erヤグ)、酸素吸入器
b. 口腔外科手術器具
  メス(替刃)、エレベーター(ヘーベル)、粘膜剥離子、骨腹剥離子、鋭匙、破骨かんし、骨ノミ、骨ヤスリ、持針器、針付糸、ハサミ
c. 介助器具
  吸引器具(バキュームチップ)、リトラクター
d. 薬剤、材料
  TCコーン、スポンゼル、ゼルフォーム、骨補填剤、メンブレン、歯周パック、抗生剤、鎮痛剤、消炎酵素剤

B.口腔領域の主な疾患
①ウ蝕(カリエス)
②歯周病・・・歯肉炎、歯周炎
③顎関節症
④歯牙の咬耗、摩耗、酸蝕症
※トゥ―スウェア(Tooth Wear):高齢化が進むにつれて注目されてきた病態
⑤外傷
a. 硬組織( 歯牙、歯槽骨、顎骨)の損傷
  骨折、歯の打撲・脱臼・破折
b. 口腔内、顔面の軟組織の損傷
  咬傷、鉛筆、箸をくわえて転ぶ
⑥口腔粘膜疾患
水疱性疾患:   アフタ性口内炎、ヘルペス
紅班・白班病変: 扁平苔せん、白板症、カンジタ症
潰瘍・ビラン:   悪性腫瘍

ヘルペスは早期に抗ウィルス剤の投与で効果あり

長くなったので、続きは明日に更新します。

2010年9月6日月曜日

一般教養ー患者応対

患者中心の医療
ー医療安全(Patient Safety)
ー医療決断(Decision Making)

医療機関におけるサービスの4つの側面
・医療そのものの質を高めること(チームワークの重要性)
①共通の目的
②情報の共有化
③互いが認め合い、協力しあう
④意見を言いやすい⇔話を聞く態度
⑤心身ともに健康であること
・ハードの質を高めること
・患者さんへの接遇サービス(ソフト)
①言葉・・・敬語、イントネーション
②態度・・・目を合わせて対応(笑顔)、あいさつ
③身だしなみ
・情報の提供(専門知識、医院のこと)

対応に欠けてはならない12ヶ条
⒈ 「はい」という返事言葉
⒉ 「おはようございます」という挨拶言葉
⒊ 「どうなさいましたか」という掛け言葉
⒋ 「かしこまりました」という返事言葉 
⒌ 「失礼いたします」という掛け言葉
⒍ 「お待たせいたしました」という詫び言葉
⒎ 「恐れ入ります」「お手数ですが」という依頼言葉
⒏ 「よろしくお願いいたします」という依頼言葉
⒐ 「申し訳ありません」という詫び言葉
⒑ 「ありがとうございます」という感謝言葉
⒒ 「お大事に」という挨拶言葉
⒓ 「何かありましたら、いつでもどうぞ」というプラスαの言葉

過去と他人は変えられないが「未来と自分は変えられる」
応対には自分を知ることも大切である

2010年9月4日土曜日

歯科臨床概論ー歯科助手の心得

歯科助手の仕事とは
①歯科医師でなくてもできる仕事を担当します。
②歯科診療をしているとき、直接それに協力して仕事の効果をあげるように介補をします。
③前述の2点に加え、歯科医師が効果的に仕事ができるように促進的な仕事をします。

歯科助手としての基本的心得
①生命をあずかる気持ちを持つ・・・仕事に緊張感を持つこと
②社会に奉仕する気持ちを持つ・・・勤務時間外の急患対応
③患者対応の心構え・・・笑顔で対応、さりげない心遣い
④身だしなみと服装・・・清潔なおしゃれに気を配る

相手の立場でどこまで考えられるかが重要→人間性・・・あたたかみ
                   →知識と技術・・・上手でていねい
                   →診療環境・・・きれい

2010年9月2日木曜日

歯科助手資格

9月1日から10月18日までの約一ヶ月半。
月、水、金の週三日間。
札幌歯科医師会の歯科助手教育講習会に通うことになりました。

歯科助手の心得から材料の取り扱い、社会保険の実務などが訓練項目となっており、知っていることから知らないことまでこの機会に色々な勉強をしたいと、思います。
最終的には、日本歯科医師会乙種第1・第2歯科助手資格認定証が受けられるので、そちらも目標に頑張ります。

勉強したことは、ブログに書いて復習していきますね!

2010年9月1日水曜日

歯科臨床概論ー歯科事情

治療対象の二面性

人間の治癒力が働かない・・・歯
人間の治癒力が働く・・・歯肉、歯槽骨、顎骨、顎関節、口腔粘膜、舌、唾液腺

歯科疾患と全身疾患

歯周病、抜歯、ブラッシング→菌血症→感染性心内膜炎
むし歯、歯周病、口腔内清掃不良→口腔内細菌が肺に(誤嚥性肺炎
細菌(根尖病巣、歯周病)の産生するたんぱく質、金属アレルギー→掌蹠膿庖症を発病
歯周病菌→内毒素の産生→炎症性細胞、血栓→動脈硬化、脳疾患
歯がない、入れ歯を入れていない→ものを咬まなくなる→ボケ、老人性痴呆、認知症

妊婦に与える影響
歯周病に罹患している(歯列の60%以上の歯周組織が壊れている)と低体重児出産のリスクが7倍!
歯周病のある妊婦さんが早産になる可能性は歯周病のない妊婦さんの4.3倍と報告あり

喫煙→禁煙→歯周病の改善

糖尿病の合併症
①神経障害
②網膜症
③腎症
④血管合併症
⑤下肢合併症
歯周病の重症化

創傷治癒不全、感染症→歯周病の悪化

歯周病の改善→血糖値の改善

歯科医療は「生きる力」を支える医療
(日本歯科医師会 大久保会長)
・・・歯科保健、医療は口腔機能の維持と増進により「食」と「会話」という人の生きる力を根源から支え、日々をよりよく生きる生活の医療である